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EC事業者において、顧客満足度やブランド価値を向上させるために、物流拠点を最適化することは非常に重要です。

物流は顧客体験に最も関わりが深い部分であるため、物流最適化を行うことで、売上向上や顧客満足度を最大化することができます。

本記事では、物流拠点を最適化する目的から、最適化する上での問題やポイント、最適化の具体的な流れ、最適化の成功例などを徹底的に解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

本記事はこんな方におすすめ!
  • 物流拠点を最適化したい人
  • 物流拠点最適化のポイントを知りたい人


テルヰでは、EC物流特化型の物流代行サービス『HIGH LOGI(ハイロジ)』を提供しており、物流拠点最適化をサポートしています。

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物流拠点を最適化する目的とは?

物流拠点を最適化する目的とは?

EC事業者にとって、物流拠点の最適化は単なる在庫管理やコスト削減のための施策ではありません。

物流戦略の見直しを通じて、顧客満足度の向上やブランド価値の強化にも繋がる、非常に重要な取り組みとなります。

実際に、ECコンサルティング事業を展開するアートトレーディング株式会社が2024年に実施したアンケート調査で、顧客満足度の高いECサイトの特徴として挙げられているのは以下の3点です。

満足度の高いECサイトの特徴ランキング
1位
送料無料
26.35%
2位
商品数が多い
22.75%
3位
注文から到着までが早い
18.24%

これらの要素はすべて、EC物流における拠点戦略の最適化と密接に関係しています。

例えば、物流拠点を最適なエリアに配置することで、配送コストの圧縮が可能となり、送料無料施策の実現が可能です。

また、物流業務の効率化によって、商品開発や品揃え拡充にリソースを集中できる環境が整い、結果的に商品数の増加にも貢献します。

さらに、拠点間の連携強化や出荷体制の整備によって、配送スピードの向上も期待できるでしょう。

今後のEC運営では、単なる『物流効率化』にとどまらず、『事業成長を支えるための物流最適化』が不可欠です。

物流拠点の戦略的な見直しによって、顧客満足度の向上とともに、ECビジネス全体の競争力を高めていくことが求められるでしょう。

物流拠点の運営戦略

物流拠点の運営戦略

物流拠点の運営戦略として『集約型』と『分散型』の2つの方式があります。それぞれの特徴について理解することで、最適化を推し進めましょう。

集約型

集約型の物流拠点戦略は、物流機能を1〜数カ所に集約し、集中管理を行う運営方式です。全国あるいは広域エリアをカバーする大型の拠点を構えることが一般的でしょう。

メリットとしては、在庫の一元管理により、在庫過多・欠品リスクを抑えることができる点です。また、運営管理が効率化され、人件費やシステムコストを削減しやすいのも大きなメリットとなります。

一方デメリットとしては、拠点から遠い地域への配送に時間がかかってしまう点や、災害やトラブル発生時に全体が停止するリスクがある点です。

集約型の物流拠点戦略が適しているケースとしては、取扱商品が少なく、全国均一のサービスレベルが求められるケースや、コスト重視で、配送リードタイムよりも管理効率を優先したい企業となります。

分散型

分散型の物流拠点戦略は、地域ごとに複数の物流拠点を設け、エリアごとの物流を担う運営方式です。エリア配送センター、マイクロフルフィルメントセンターなどの活用が進んでいます。

一番のメリットとしては、顧客の近くに拠点を置いているので配送スピードが向上することです。また、エリア別対応により、地域ごとのニーズに柔軟に対応できることもメリットとなります。

デメリットは、拠点が多い影響で在庫管理や人材確保が煩雑になってしまうことや、管理・運営コストが増加してしまうことです。

分散型の物流拠点戦略が適しているケースとしては、即日配送・翌日配送が求められる業態や、商品数が多く、地域ごとの販売傾向に差があるケースとなります。

集約型も分散型も、メリット・デメリットが存在するので、自社の顧客ニーズに合わせた物流戦略を構築することが物流最適化への第一歩と言えるでしょう。

物流拠点を最適化する上での3つの問題

物流拠点を最適化する上での3つの問題

拠点配置の見直しが困難

物流拠点最適化を行う上で課題となる点がいくつかあります。その一つが拠点配置の見直しです。

顧客分布や配送エリア、交通アクセス、運送会社の対応力などを踏まえて『どこに拠点を置くべきか』という拠点配置の見直しが不可欠ですが、安易に行うことはできません。

既存倉庫の契約期間や解約コストの問題、社内物流オペレーションとの整合性、拠点変更による一時的な業務停止リスクなどを考えると、最適な場所に移したくてもなかなか簡単には動かせないでしょう。

また、物流拠点の新設や移転は中長期的な判断が必要なため、経営層の合意形成にも非常に時間がかかってしまいます。

物流最適化を行うには、綿密な計画を立てて周囲の合意を得ながら少しずつ進めることが重要です。

固定費の増加リスク

新たな物流拠点の追加や、より広い倉庫への移転などは、多くの場合固定費が増加するでしょう。

具体的には、倉庫の賃料や保証金、棚、機械、ITシステムなどの設備投資、常駐人員の人件費・教育コストなどの費用が必要となります。

もし出荷量や売上が計画通りに伸びなければ、これらの固定費が収益を圧迫し、逆に経営リスクを高めてしまう可能性もあります。そのため、慎重な収支計画と将来予測が不可欠です。

固定費増加リスクを避けるためにも、3PL、4PLの活用の検討が重要です。アウトソースの活用は初期投資を抑えつつ、物流品質・拡張性を確保することができます。

外部パートナーの活用も視野に入れることで、持続可能な最適化戦略を描くことができるでしょう。

運用の複雑化と管理負荷

物流拠点を最適化し、複数拠点で在庫を分散させることで配送スピードは向上しますが、一方で運用は複雑化し、管理負荷も大きくなります。

拠点増加の影響で、拠点ごとの在庫管理、出荷指示、配送手配などが煩雑になり、WMS(倉庫管理システム)や業務フローの整備や更新が欠かせません。

特にEC事業者にとっては、誤出荷や遅延が発生すると、顧客満足度の低下に直結するため非常に注意が必要です。

こうした課題に対応するためには、物流業務の標準化や3PLや4PLなどのアウトソーシングの活用が効果的でしょう。

物流の専門パートナーに管理を任せることで、内部リソースを商品開発やマーケティングに集中させ、物流のみならず全体最適を図ることが可能になります。

物流拠点を最適化する3つのポイント

物流拠点を最適化する3つのポイント

物流コスト全体の最適化を意識

物流拠点の見直しにおいては、個別の費用削減だけでなく『物流コスト全体の最適化』を意識することが重要です。

例えば、倉庫費用が安い郊外に拠点を置いたとしても、配送距離が長くなり送料が増加することがあります。逆に、都市部に拠点を構えることで配送は効率化されても、固定費が膨らんでしまうでしょう。

こうしたケースでは、コストの一部分だけを見るのではなく、保管費、配送費、人件費などすべての物流費を俯瞰して判断することが物流最適化を図る上では非常に必要です。

最適な拠点配置には、自社の配送エリアや注文傾向の分析が欠かせません。自社顧客のニーズをよく把握し、柔軟な対応ができる拠点配置を心掛けることにより、事業成長に応じた最適な物流運営ができるでしょう。

在庫の分散とリアルタイム管理

EC事業者にとって、スピード配送やリスク対策の観点から、在庫の分散配置は重要な物流戦略の一つです。

複数の物流拠点を持つことで、ユーザーに近い拠点から商品を出荷でき、配送リードタイムの短縮や緊急時のバックアップ体制が整います。

しかし、拠点ごとの在庫状況が見えにくくなると、欠品や過剰在庫といった問題が起こりやすくなります。場合によっては、販売機会の損失にも繋がるでしょう。

販売機会損失を防ぐには、WMS(倉庫管理システム)などを活用し、リアルタイムでの在庫一元管理が不可欠です。

拠点間の在庫移動や補充もスムーズに行えるようになり、販売機会の最大化につながります。需要の変動が激しいECでは、在庫の見える化と迅速な対応体制の構築が、物流最適化の鍵を握っていると言えるでしょう。

物流アウトソーシングによる柔軟性の確保

物流拠点の最適化において、自社運営だけで柔軟な対応を図るのは困難です。

注文数やエリアが日々変動するEC事業では、拠点の増減や人員配置の調整をすばやく行う必要があります。

こうした課題を解決する手段として効果的なのが、物流アウトソーシングの活用です。

3PL・4PLといった物流パートナーを活用することで、必要なときに必要な規模で物流機能を利用でき、繁忙期の出荷対応やエリア展開にも柔軟に対応できます。

また、アウトソーシング先の持つノウハウや最新設備により、誤出荷防止や配送スピードの向上といった品質面の強化も可能です。

テルヰのEC物流特化型の物流代行サービス『HIGH LOGI』では、時代のニーズに合わせた物流ITシステムを整備しているだけでなく、各お客様に応じた物流戦略を提案しています。

各課題によってぴったりなソリューションを提供することにより、物流最適化を推し進めることが可能です。

HIGH LOGIについて気になる方は、下記バナーよりお気軽に無料見積や倉庫見学のお問い合わせができますので、ぜひお気軽にご連絡ください。

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物流拠点を最適化の具体的な流れ

物流拠点を最適化の具体的な流れ

実際にどのようにすれば物流拠点を最適化できるのでしょうか?

下記に具体的な流れをまとめましたのでご覧ください。

1
現状の物流体制を可視化・分析
2
物流戦略の設計と最適配置のシミュレーション
3
拠点の再編・アウトソーシング導入
4
効果測定と継続的な見直し

順を追って解説していきます。

①現状の物流体制を可視化・分析

物流拠点を最適化する第一歩は、現状の物流体制を可視化・分析することです。

拠点の数や所在地、在庫配置、配送リードタイム、コスト構造、人的リソースなどを数値化し、課題や非効率なポイントを明確化することが重要となります。

特にEC事業では、注文の多い地域や商品カテゴリ別の出荷傾向なども細かく分析することで、今後の最適化に向けた方向性が見えてくるでしょう。

WMSやBIツールを活用すれば、拠点ごとの稼働状況や在庫回転率なども一元的に把握でき、データに基づく意思決定が可能になります。

属人的な運用から脱却し、客観的な数値に基づいた物流改善の土台を作ることが、最適化への第一歩です。

②物流戦略の設計と最適配置のシミュレーション

現状分析をもとに、次に行うのが物流戦略の設計です。

事業の成長計画や販売エリア、取り扱い商材の特性などを踏まえた上で、中長期的な物流拠点の在り方を設計します。

どの地域に拠点を設けるべきか、何拠点体制が最適か、在庫の配置バランスはどうあるべきかといった問いに対して、シミュレーションを行い、解決策を導き出しましょう。

シミュレーションには物流コンサルやアウトソーサーが持つネットワーク分析や配送ルート最適化のツールを活用するのも効果的です。

戦略的な拠点配置により、物流コストの削減と配送スピードの向上を同時に実現することが可能となります。

③拠点の再編・アウトソーシング導入

戦略をもとに、実際の最適化施策を実行に移します。

不要な拠点の統廃合、新たな拠点の立ち上げ、在庫の再配置といった物理的な再編を行うほか、物流アウトソーシングの導入も重要な選択肢です。

3PLや4PL業者に一部または全体の物流業務を委託することで、人的負担や運用リスクを軽減できるほか、業務品質の向上やコスト最適化も期待できます。

実行フェーズでは業務フローの再設計や社内体制の調整も必要になるため、現場との連携が不可欠です。

また、システム連携や在庫移動など、移行時のトラブルを最小限に抑えるための綿密な計画も求められます。

④効果測定と継続的な見直し

物流拠点を最適化した後は、効果測定と継続的な改善が欠かせません。

配送リードタイムの短縮、物流コストの変化、顧客満足度への影響などを数値でモニタリングし、定期的にPDCAサイクルを回していきます。

特にEC業界では、消費者ニーズや購買傾向が短期間で変化するため、拠点最適化もやりっぱなしでは効果が持続しません。

WMSやBIツールを活用しながら、定期的にデータをチェックし、必要に応じて拠点の再編や在庫戦略の見直しを行うことが重要です。

柔軟な見直し体制を持つことで、常に変化に強い物流体制を維持することができ、競争力の高いEC運営を実現できるでしょう。

物流拠点最適化の成功事例

物流拠点最適化の成功事例

アスクル株式会社は、全国の顧客に迅速かつ効率的な商品配送を実現するため、物流拠点の最適化を積極的に進めています。

​同社は、関東・関西・九州エリアに主要な物流センターを配置し、地域ごとの需要に応じた在庫管理と配送体制を構築することにより、配送リードタイムの短縮と物流コストの削減を同時に達成しました。​

さらに、アスクルはWMS(倉庫管理システム)を導入し、各拠点の在庫状況をリアルタイムで把握することで、在庫の最適配置と欠品リスクの低減を実現しています。

​また、3PLとの連携により、繁忙期や突発的な需要増にも柔軟に対応できる体制を整えました。​

アスクルは顧客満足度の向上と業務効率の改善を両立させ、物流拠点最適化を実現させた成功事例です。

参考:アスクル株式会社『ASKUL Report 2023』

関東で物流アウトソーシングするならテルヰ!

関東で物流アウトソーシングするならテルヰ!

テルヰでは、EC物流特化型の物流代行サービス『HIGH LOGI』を提供しており、物流拠点最適化を目指す企業を全面的にサポートしております。

HIGH LOGIの具体的なメリットは下記の通りです。

物流の最適化と改善提案
様々な物流課題の解決
独自の『エコクルシステム』

順を追って解説していきます。

物流の最適化と改善提案

物流業務の効率化を図るうえで、物流ITシステムの導入や業務自動化は欠かせない施策のひとつです。

これにより、作業の標準化やミスの削減、リアルタイムでの在庫管理など、多くのメリットが期待できます。

しかしながら、システム導入には初期投資が必要であり、導入後も一定の運用コストが継続的に発生し、スタッフの教育や操作研修、定期的なアップデート対応など、運用面での負荷も避けられません。

当社では、こうした課題を踏まえた上で、時代のニーズに合わせた物流ITシステムを提供しています。業務自動化による効率化をスムーズに実現できる環境をご用意しており、初めての導入でも安心してご利用可能です。

料金面についても、基本料金+取扱量に応じた変動制を採用しており、無駄なコストを抑えながらご利用できます。

さらに、お客様の業種や課題に応じて、最適な運用プランをご提案し、効率性とサービス品質の両立を目指した物流ソリューションを提供することが可能です。

ご不明点がある場合も、専門スタッフが丁寧にサポートいたしますので、どうぞ安心してご相談ください。

様々な物流課題の解決

物流に関する課題は企業によって実にさまざまで、共通の正解があるわけではありません。

例えば、『自社拠点の近隣で効率的な倉庫を確保したい』『繁忙期やセール時の出荷体制を強化したい』『保管スペースが足りず倉庫の拡張を検討している』など、直面するお悩みは事業内容や運用体制によって異なります。

当社では、これまで数多くの物流課題に対応してきた実績があり、企業ごとのニーズに応じて最適な物流プランをご提案することが可能です。

単なる改善にとどまらず、在庫管理の見える化やリアルタイム運用、最適な配送ルートの設計、物流コストの最小化など、具体的かつ成果につながる施策をトータルでご提供しています。

中には『他社では対応が難しかった』といったご相談にも、柔軟な発想と経験を活かし、解決に導いてきたケースもございますので、物流最適化でお困りの際は、まずはお気軽にご相談ください。

独自の『エコクルシステム』

業務効率の追求だけでなく、環境への配慮や持続可能な社会の実現に貢献することは、現代企業に求められる重要な責任のひとつです。

環境負荷を低減する取り組みを積極的に進めることは、企業イメージの向上につながるだけでなく、消費者からの信頼獲得や購買行動の促進といった効果にも直結します。

テルヰでは、こうした時代のニーズに応えるために、環境配慮型物流サービス『エコクルシステム』を独自に展開しており、環境負荷低減に貢献することが可能です。

エコクルシステムとは、不要在庫や廃棄予定の商品を自社倉庫に戻すことなく、テルヰで仕分けし、廃棄/買取を行うので、スムーズかつ適正に処理することができます。

廃棄コストの削減と環境負荷の低減を両立する、サステナブルな物流ソリューションを実現しています。

このような取り組みは、CSR(企業の社会的責任)の一環にとどまらず、企業のブランド価値を高め、顧客満足度やファンの定着にも貢献する重要な差別化要素です。

テルヰの『エコクルシステム』にご興味のある方は、ぜひ下記バナーよりお気軽にお問い合わせください。

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まとめ

まとめ

物流拠点を最適化する目的から、最適化する上での問題やポイント、最適化の具体的な流れ、最適化の成功例などを徹底的に解説してきました。

物流拠点最適化を行う上で重要なことは、綿密な計画とアウトソースの利用です。各拠点や各地域の特徴を捉えて計画を立てていくことで、最適化を実現することができます。


また、プロの物流専門業者であるアウトソーシングを活用することにより、固定費の削減や顧客満足度の向上を期待することができるでしょう。

アウトソーシングを活用する際はぜひ『HIGH LOGI』をご利用ください。高品質なサービスとベストな物流最適化戦略の提供をお約束いたします。

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