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『4PL』という単語を聞いたことはあるが、よく意味を理解していない方は多いのではないでしょうか?

4PL(4th Party Logistics)は、3PLに加え物流全体の設計・最適化・統括管理を行うコンサルティングの役割を意味します。

3PLでは解決できなかった包括的な物流支援が可能になり、多様化社会のニーズに沿った物流を実現することができるでしょう。

この記事では、4PLの概要からメリット・デメリット、4PL委託時の注意点、おすすめ企業5選について解説いたしますので、ぜひ最後までご覧ください。

本記事はこんな方におすすめ!
  • 4PLについて知りたい人
  • 4PLを利用する際の注意点やおすすめ企業を知りたい人

テルヰでは、EC物流特化型の物流代行サービス『HIGH LOGI(ハイロジ)』を提供しており、4PLとしてのサービスも提供しています。

無料のお見積やお問い合わせ、倉庫見学については下記よりぜひお気軽にお問い合わせください。

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4PLとは?

4PLとは?

4PLとは?

4PL(4th Party Logistics)は、物流業務の外部委託である3PLにコンサルティング業務を加えた物流モデルです。1996年にアクセンチュアがはじめて提唱したとされています。

従来の3PLでは、倉庫保管や輸送といった実作業のみを委託するのが一般的でしたが、4PLはそこからさらに進んで、物流戦略設計・管理をする『司令塔』の役割を担っているのが特徴です。

4PLの仕事は、複数の3PL業者や輸送会社、ITシステムなどを組み合わせ、最適な物流スキームを構築・運用することとなります。

荷主企業は物流業務の実行だけでなく、戦略立案・全体統括まで任せられるため、物流コストの削減や業務効率化、より柔軟な供給網の構築が期待できるでしょう。

3PLとの違い

3PL(3rd Party Logistics)は、先ほど解説した通り、入荷作業から保管、出荷作業までの実務作業のみ委託することができるモデルです。

物流代行業者に的確な指示ができるのであれば、4PLにこだわる必要はありません。ただ、自社に物流ノウハウや専任人材が少ないようであれば、包括的に業務委託できる4PLが良いでしょう。

3PLは、自社にトラック車両やIT物流システムを持つ『アセット型』、トラックなどを保有せず外部の倉庫業者や輸送業者に委託し業務を遂行する『ノンアセット型』に分けられます。

どちらもメリットがあるので、自社ニーズによって使い分けることが重要です。詳しくは下記にて解説しておりますので、3PLについて気になる方はこちらもご覧ください。

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定義が曖昧な5PL

4PLよりさらに上の5PLの概念があるのはご存じでしょうか?

5PLは、4PLに加え、AI・IoT・クラウドなどのデジタル技術を駆使して、複数のサプライチェーン全体を最適化するプレイヤーのことを指します。

ただ、定義としては曖昧で業界全体で意味が統一されていないので、上記は参考程度に認識しておきましょう。マーケティング用語として使用されることもあり、IT企業などが名乗る傾向もあります。

ざっくりとした意味としては、3PLが実務型の物流アウトソーシング、4PLが戦略・統合型の物流設計、5PLがデジタル・全体最適化と覚えておくことをおすすめします。

4PLの3つのメリット

4PLの3つのメリット

全体の可視化と管理レベルの向上

4PL導入のメリットのひとつは、物流プロセス全体の『見える化』が実現できることです。

これまでの3PL委託では、倉庫や配送など個別業務の把握はできても、全体像の可視化には限界がありました。

しかし4PLでは、各物流拠点の在庫状況、配送ステータス、人員の稼働状況、コスト構造などを一元的にデータで可視化・管理することが可能です。

これにより、どこで遅延が発生しているのか、どの作業にムダやムラがあるのかといったボトルネックを即座に特定することができます。

さらに、複数の3PLやシステムを横断的に管理し、KPIを設定してPDCAを回す体制も構築可能です。これにより、属人的な業務から脱却し、定量的で再現性のあるマネジメントが可能となるでしょう。

物流を単なる『現場作業』ではなく、経営判断に直結する戦略領域へと引き上げることが、4PLの大きな意義であり、強みと言えるでしょう。

業務負荷を大幅に軽減

物流業務の煩雑さは年々増しており、特に自社内で物流を担っている企業では、『属人化』『業務過多』『トラブル対応の時間ロス』といった課題が山積しています。

こうした負担を根本から解決できるのが4PLの活用です。

4PLでは、倉庫管理や配送といった実作業だけでなく、物流全体の調整・統括・改善提案まで含めてフルサポートしてくれるため、社内の物流部門にかかる負荷を大幅に軽減できます。

特に、突発的な出荷増や在庫過多、複数チャネル間の調整など、複雑化する物流対応を一元的にアウトソースできることは、物流担当者にとって大きなメリットです。

また、担当者が退職したとしても、業務が滞らない仕組みを整備できるため、組織としてのリスク分散にもつながるでしょう。

コア業務に集中できる体制をつくることは、売上拡大にも直結する重要な投資です。

物流の最適化と戦略的運用が可能

4PLを導入する一番のメリットは、『物流の最適化』と『戦略的運用』ができるようになることです。

4PLは単なる『業務代行』にとどまらず、企業の成長を支える戦略パートナーとして機能します。

『物流コストを削減したい』『配送スピードを上げたい』『在庫ロスを減らしたい』といった課題に対し、4PLはデータ分析と実績をもとに、最適な物流設計や仕組み改善を提案・実行してくれることが大きなメリットです。

テルヰの『HIGH LOGI』でも、上記ような声に応えるべく、お客様の課題に合わせた物流戦略を立案し、各お客様へ提案活動を行っております。

例えば、在庫管理の改善や、配送経路の最適化、物流プロセス全体を鑑みたコスト削減などを行っており、業務の効率化と顧客満足度の向上を実現していることが強みです。

もし、当社のサービスについて詳しく聞きたい場合や、無料見積、倉庫見学等を行いたい場合は、下記バナーよりぜひお気軽にお問い合わせください。

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4PLの3つのデメリット

4PLの3つのデメリット

導入・運用コストが高くなる場合がある

4PLの導入によって物流全体の最適化や戦略的運用が実現できる一方で、初期導入費用や運用コストが高くなるケースもあります。

特に、システム連携やデータインフラの整備、現状業務の棚卸し、KPIの設計など、導入時には一定の準備や手間、投資が必要です。

また、4PLはコンサルティングや管理業務まで担うため、単純な3PLよりもサービスの範囲が広く、費用体系も複雑かつ高額になりやすい傾向があります。

そのため、コスト面だけを重視して導入すると、『コスト削減のつもりが、かえって固定費が増加した』といった事態に陥ることもあるでしょう。

4PLの真の価値は、中長期的な視点での業務改善や収益力の強化にあります。短期的な費用対効果だけで判断せず、長期的に見てどの程度の投資対効果が得られるかを見極めることが重要です。

物流ノウハウが蓄積されにくくなる

4PLに物流業務を一括して委託することで、社内の負担は大幅に軽減されますが、その一方で、自社内に物流ノウハウが残りにくくなるというデメリットもあります。

特に、中長期的に自社での内製化や物流戦略の自立を考えている場合、すべてを任せきりにすると担当者がスキルを習得できない、業務の全体像を把握しづらくなるなどのリスクがあるでしょう。

また、担当者が4PL業者任せの運用スタイルに慣れてしまうと、万が一契約終了や業者変更が必要になった場合、業務を引き継ぐのが困難になることもあります。

このようなリスクを避けるためにも、4PLと定期的に情報共有を行い、業務フローやKPIの進捗を社内でしっかり把握・記録しておくことが大切です。

また、業務報告の定例会議や、担当者間での勉強会などを通じて、社内に知見を残す仕組みづくりを意識することで、4PLを活用しながら、自社内にもノウハウを蓄積させることができるでしょう。

業者選定の難易度が高い

4PLは単なる物流実務の請負ではなく、戦略的なパートナーシップを築く必要がある存在です。そのため、委託先の選定は非常に重要であり、かつ難易度も高いでしょう。

物流設計の知見やIT・システムとの連携力、業界理解、対応スピード、提案力、透明性のあるレポート提供など、4PLに求められる要素は多岐にわたります。

しかし、市場には4PLと言いつつも、実態は3PLの拡張にすぎない業者も存在しており、サービス内容や実績の見極めは難しいでしょう。

また、業者によって得意とする業界や対応エリア、運用スタイルにも差があるため、自社に合ったパートナーを選ぶには事前の比較・ヒアリングが不可欠です。

長期的に信頼できるパートナーかどうかを見極めるためにも、事前の倉庫見学をおすすめします。倉庫見学を行うことで、どのような物流プロセスで運用されているのかを理解することが可能です。

また、信頼できる業者かどうかについても肌感覚で理解できるので、実地に赴くことは非常に重要と言えるでしょう。

倉庫見学に行く際の確認ポイントについては、下記にて詳しく解説しておりますので、気になる方はこちらもご確認ください。

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4PL委託時の3つ注意点

4PL委託時の3つ注意点

業務範囲と責任を明確にする

4PLに委託する際は、どこまでを委託し、どこからを自社で担うのかという業務範囲と、万が一問題が発生した場合の責任の所在を事前に明確にしておくことが重要です。

4PLは物流全体の設計・管理・調整などを担う高度な役割を果たしますが、『委託していると思っていた業務が実は対象外だった』といった認識のズレが発生すると、トラブルや追加コストの原因になります。

例えば、在庫補充の判断やキャンペーン時の物流調整、返品対応など、細かな業務の主導権や連携フローまで契約前に確認し、書面で明文化しておくことが大切です。

また、KPIやサービスレベルの確認も含め、定量的に評価できる基準を設けることで、委託後の運用や改善提案の質にも繋がります。

委託する側・される側の双方が納得のいく形で範囲を定義し契約することが、4PL活用成功の鍵となるでしょう。

自社業界・商材の実績を確認する

4PL業者には多様なタイプがあり、得意とする業種や商材ジャンルはそれぞれ異なります。

例えば、アパレルと冷凍食品、BtoBとD2Cでは、求められる物流設計や在庫管理の方法も大きく異なるでしょう。4PLを選定する際は、自社と同業種・同規模・同チャネルの実績があるかを必ず確認してください。

『季節商材やプロモーション時の急増にも対応できるか』『特殊な包装・検品が必要な商材に対応しているか』など、自社特有の事情にしっかり対応できる体制かどうかが重要です。

単に『実績がある』と言われても鵜呑みにせず、具体的なプロジェクト事例や対応フロー、改善実績などをヒアリングすることで、信頼できるパートナーかどうかを見極めることができます。

商材に合った運用ができない4PLでは、かえって業務が煩雑になる恐れもあるため、チェックは慎重に行いましょう。

システム連携の対応力をチェックする

4PL活用では、物流システムと自社のEC、WMS、ERPなどの基幹システムとのスムーズな連携が非常に重要です。

リアルタイムでの在庫管理、注文ステータスの反映、レポートの自動生成など、データの一元管理ができるかどうかが、業務効率と意思決定スピードに直結します。

しかし実際には、システム連携に不備があったことで情報の齟齬や手動対応が発生し、業務負担や顧客満足度の低下を招いた事例も少なくありません。

4PL業者を選ぶ際には、『どのようなシステムに対応可能か』『APIやCSV連携の柔軟性はあるか』『自社が使っているECカートやWMSとの接続実績があるか』などを具体的に確認することが重要です。

また、トラブル発生時の対応スピードや、システム変更時の柔軟性なども合わせてチェックしておきましょう。

物流とITを融合させて最適なオペレーションを構築できるかどうかが、4PLの実力を見極めるポイントとなります。

4PLのおすすめ企業5選

4PLのおすすめ企業5選

4PLを提供する物流アウトソーシング企業は数多くあります。今回、その中から5社ご紹介いたしますので、ぜひご参考にしてください。

株式会社テルヰ - HIGH LOGI -
SBS東芝ロジスティクス株式会社
三井倉庫ロジスティクス株式会社
郵船ロジスティクス株式会社
ロジスティクス・プラス・ジャパン株式会社

順を追って解説していきます。

株式会社テルヰ - HIGH LOGI -


株式会社テルヰ - HIGH LOGI -

中小〜成長企業にフィットする柔軟性
物流戦略の立案〜実行まで一括支援
ITとヒューマン対応のバランス

HIGH LOGIは、出荷件数10件〜数万件規模まで対応できる柔軟性のある4PLです。また、アパレルなどの少量多品種や販促対応、出荷波動は激しい商材でも対応できます。

また、お客様に合わせた物流戦略を提案できるので、包括的なコスト削減や在庫管理の改善、配達ルート最適化も行うことが可能です。

なお、当社は『日本で一番お客様のことを考える会社』を目指しており、ITだけに頼らないサービス提供をしています。迅速で高品質な物流サービスを提供し、お客様の物流最適化を図ることが可能です。

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SBS東芝ロジスティクス株式会社


SBS東芝ロジスティクス株式会社

大規模かつ高品質な運用体制
グローバル対応力
品質と安全性を重視した設計

SBS東芝ロジスティクスは、SBSグループと東芝グループの強みを活かし、大規模かつ精密なロジスティクス管理が可能です。精密機器・医療・製造業など高度な管理が必要な業界にも対応できます。

また、海外現地法人やネットワークを活かし、グローバルな供給網の設計・管理も得意としており、海外拠点と連携した4PL運用に対応したい企業に最適です。

厳格な品質管理体制と、BCP(事業継続計画)に基づいたリスク対応力にも強みがあり、物流を『止めない・乱さない』ための強固な仕組みが整っています。

参考:SBS東芝ロジスティクス株式会社ホームページ

三井倉庫ロジスティクス株式会社


三井倉庫ロジスティクス株式会社

100年を超える物流実績と信頼性
戦略的ロジスティクス設計が可能
グループシナジーとテクノロジー対応

三井倉庫ロジスティクスは、老舗総合物流企業としての経験を活かし、幅広い業界・物流形態に対応可能です。基幹インフラとしての信頼性が高く、安定志向の企業に選ばれています。

また、SCM(サプライチェーン・マネジメント)をベースとした戦略提案力が強く、物流の効率化だけでなく、収益最大化を見据えたコンサルティングを提供しているのも特徴です。

さらに、三井グループの連携と、IoT・AIなどのテクノロジー活用に積極的で、複雑な物流課題に対して多角的な解決策を提示できるのが強みとなります。

参考:三井倉庫ロジスティクス株式会社ホームページ

郵船ロジスティクス株式会社


郵船ロジスティクス株式会社

国際物流に強みを持つ4PL
グローバルKPI管理の仕組み
独自システムによる可視化と最適化

郵船ロジスティクスは、日本郵船グループのネットワークを活かし、国際物流を含む複雑なロジスティクスの設計・管理に対応可能で、貿易を伴う製造業や商社などに適しています。

また、世界中の物流拠点を対象に統一されたKPIでマネジメントが可能です。物流品質の『見える化』を重視し、多国間での業務統制にも強みを持ちます。

さらに、独自のロジスティクス管理システムを導入しており、受発注〜在庫〜輸送までを一気通貫で可視化でき、煩雑な業務を一元化できるのが魅力です。

参考:郵船ロジスティクス株式会社ホームページ

ロジスティクス・プラス・ジャパン株式会社


ロジスティクス・プラス・ジャパン株式会社

柔軟性とスピード感ある対応力
国際物流と国内物流の一元化
テクノロジー活用による最適化支援

ロジスティクス・プラス・ジャパンは、米国発のグローバル企業でありながら、日本国内での小回りの利いた運用やスピーディな対応が高評価な企業で、ベンチャー企業や新興D2Cブランドとも相性が良いです。

通関・海上輸送・国内倉庫・配送までを一括で管理可能で、輸入ビジネスや越境ECなど、海外からの調達を含むビジネスに適しています。

物流の見える化ツールや、BIレポート機能を標準提供し、レポーティングや改善提案に強く、戦略的に物流を管理したい企業におすすめです。

参考:ロジスティクス・プラス・ジャパン株式会社ホームページ

まとめ

まとめ

4PLの概要からメリット・デメリット、4PL委託時の注意点、おすすめ企業5選について解説してきました。

4PL企業を利用する上で重要なことは、自社ニーズに合ったサービスを提供してくれるかどうか事前にしっかりと確認しておくことです。

4PLは戦略的パートナーとなるため、長期的な付き合いが基本となります。各社比較して自社に最も寄り添ってくれる業者を選びましょう。

当社は『日本で一番お客様のことを考える会社』であり、お客様の物流最適化を真剣に考え提案します。

もし、当社サービスの『HIGH LOGI』について気になる方は下記バナーよりお気軽にお問い合わせください。

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