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物流業務の改善や効率化、最適化を図ろうとしても目的がはっきりしていなかったり、根本的な考え方を理解していないと十分な効果を得ることはできません。

物流改善の考え方や目的を十分に理解した上で、一つ一つ改善を行っていくことが物流全体を最適化する近道と言えるでしょう。

この記事では、物流業務改善の基本的な考え方からよくある課題、改善ポイント、改善事例について詳しく解説していきますのでぜひ最後までご覧ください。
本記事はこんな方におすすめ!
  • 物流業務を改善したいが何から始めたらいいかわからない人
  • 具体的な改善策について知りたい人

テルヰでは、EC物流特化型の物流代行サービス『HIGH LOGI(ハイロジ)』を提供しており、EC物流の改善やコスト削減の提案を行っております。

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物流業務を改善をする重要性

物流業務を改善をする重要性

物流改善の基本的な考え方

物流業務は、商品の保管・入出荷・在庫管理・輸配送といった一連の流れを効率的かつ正確に行うことが求められます。

その物流業務を改善する基本は、3Mと呼ばれる『ムダ・ムラ・ムリ』を見つけ出し、継続的に削減・最適化していくことです。

例えば、作業プロセスの可視化や、レイアウト・動線の最適化、在庫管理の精度向上、標準作業の整備と教育などが3Mの改善としてよく挙げられます。

各工程を数値化・記録したり、属人化を防ぐ対策を行っていくことが物流改善の出発点です。

場合によっては、物流ITシステムを導入し、自動化を促進させたり、ロボットを活用して、手間を減らすことも物流改善においては有効となるでしょう。

物流改善を行う目的

物流改善の目的は、単なるコスト削減にとどまりません。企業全体の競争力向上や、従業員の働きやすさの実現など、幅広いメリットがあります。

物流改善を行う目的は下記の3点です。

コストの最適化
業務効率の向上
顧客満足度の向上

まず、物流改善を行う一番の目的はコストの最適化です。

不要な在庫や滞留在庫を削減することで、保管コスト・廃棄ロスの削減につながります。また、作業の効率化や自動化により、同じリソースでより多くの出荷処理が可能となるでしょう。

そして、物流改善により業務効率の向上が見込めます。

ピッキングや梱包などの作業時間を短縮し、リードタイムを短くできるだけでなく、システム連携や業務フローの統一によって、作業ミスや再作業の発生を防止することが可能です。

最後に、顧客満足度の向上も大きな目的となります。

正確な在庫管理により、受注対応のスピードと正確性が向上するだけでなく、納期遵守率や配送品質の向上によって、顧客からの信頼を獲得することが可能です。

トヨタの物流改善『カイゼン』

トヨタ自動車が世界的に評価される理由の一つに『カイゼン(改善)』の文化があります。これは単なる一度限りの改善ではなく、『継続的に小さな改善を積み重ねる』という思想です。

トヨタのカイゼンには3つの原則があります。

現地・現物・現実(3現主義)
ジャスト・イン・タイム
標準作業

3現主義とは、現場、現物、現実を重視し、机上の空論に陥らず、現場で状況を把握して問題解決を追求することです。自分の目で確認することによって問題の早期解決を図ることができます。

ジャスト・イン・タイムは、必要なものを必要な時に必要なだけ、物や情報を停滞させずに、売れたペースで生産する仕組みです。モノの流れをスムーズにすることで、在庫の滞留を防ぐことができます。

標準作業は、作業の基準を定めて、それを徹底的に守ることで、ムリ、ムラ、ムダをなくし、作業効率を向上させることです。

1つの業務にかかる時間を定めたり、作業手順の遵守、手持ち量を定めて作業の負荷を一定にします。

カイゼンは物流改善を行う上で重要な考え方で、これから改善業務を計画する人は、ぜひこちらをご参考にしてください。

よくある物流業務の課題

よくある物流業務の課題

入出荷ミスや在庫管理の不備

物流現場で頻繁に発生する課題のひとつが、入出荷ミスや在庫管理の不備です。

例えば、ピッキング時に似た品番の商品を取り違えたり、梱包時に数量を間違えたりするケースは、現場にマニュアルが整備されていなかったり、作業者による判断に頼りすぎている場合に起こりやすくなります。

また、在庫管理の面では、帳簿と実在庫が一致しない『在庫差異』が発生すると、欠品や過剰在庫によるコスト増加に直結するでしょう。

これらの問題を放置すると、顧客からの信頼低下や、再発送などの無駄なコストが発生する原因になります。

対策としては、バーコードやハンディ端末を使った作業精度の向上、WMS(倉庫管理システム)によるリアルタイムな在庫可視化、さらに棚卸業務のルール化と定期的な実施が効果的です。

こうした取り組みにより、物流精度を高め、業務全体の信頼性を向上させることが可能になります。

人手不足と作業の属人化

物流現場では慢性的な人手不足が課題となっており、特定の作業をベテランスタッフに頼る『属人化』も問題となっています。

属人化が進むと、退職や欠勤といった要因で業務が滞りやすくなるほか、新人への引き継ぎがうまくいかず、現場全体のパフォーマンス低下を招くでしょう。

また、人手不足の状態では、繁忙期に対応しきれず、納期遅延や作業ミスが頻発するリスクの原因となります。

背景には、労働環境の厳しさや、業務の標準化が進んでいないことがあり、採用・定着が困難な要因です。

この課題を解決するには、作業手順のマニュアル化や教育制度の整備が不可欠となります。

また、閑散期と繁忙期の業務量の波に対応するために、物流業務の一部または全部を外部委託することで、柔軟な人員配置と安定したオペレーションが実現可能です。

属人化を脱し、誰でも同じ品質で作業できる体制をつくることが、継続的な業務改善の鍵となります。

物流コストが下がらない

物流業務の最適化に取り組んでいても、なかなか物流コストが下がらないという企業は少なくありません。

特に近年は、人件費や燃料費の高騰、配送キャパシティの逼迫といった外部要因もあり、以前よりも物流コストが上昇傾向にあります。

また、物量の変動に対して柔軟に対応できず、閑散期でも固定費がかさむなど、コスト構造が非効率なまま放置されているケースもあるでしょう。

さらに、倉庫レイアウトの非効率や作業動線のムダが温存されていると、作業時間の増加につながり、結果として人件費が膨らんでしまいます。

このような状況を改善するには、まず物流業務にかかる各種コストを『見える化』し、何にどれだけ費用がかかっているかを正確に把握することが出発点です。

そのうえで、物流業務のアウトソーシングや、システム導入による業務効率化、倉庫設計の見直しなど、抜本的な改善策を検討することが、コスト最適化への近道になります。

物流業務を改善する3つのポイント

物流業務を改善する3つのポイント

物流業務を改善するには、下記の3つのポイントが重要です。

物流ITシステムと自動化の活用
業務プロセスの見える化と標準化
アウトソーシングの活用

順を追って解説していきます。

物流ITシステムと自動化の活用

物流業務の効率化において、ITシステムや自動化の導入は欠かせない要素です。

例えば、WMS(倉庫管理システム)を導入することで、入出荷状況や在庫数をリアルタイムに把握でき、ヒューマンエラーの防止や業務スピードの向上が可能になります。

また、TMS(輸配送管理システム)を活用すれば、最適な配送ルートの自動算出や積載効率の向上によって、配送コストの削減にもつながります。

さらに、ピッキングロボットや自動仕分け機といった設備による省人化も進んでおり、人手不足の解消や属人化の是正に効果的です。

こうしたITと自動化の導入は初期投資こそ必要ですが、中長期的には業務品質の安定とコスト削減の両立に貢献します。

まずは業務課題の洗い出しを行い、自社に適したシステムや機器を段階的に導入することが、無理なく継続できる改善の第一歩です。

システム導入や自動化について気になる方は、下記記事にて詳しく解説しておりますので、こちらもご確認ください。

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業務プロセスの見える化と標準化

物流改善を実現するためには、まず業務の『見える化』と『標準化』が欠かせません。

見える化とは、作業内容・時間・コスト・担当者など、日々の業務の流れを誰でも把握できる状態にすることです。

これにより、どこでムダやミスが起きているかを特定しやすくなり、改善の優先順位を明確にすることができます。

一方、標準化は、属人的な判断や作業方法に頼らず、誰がやっても同じ品質で作業を進められるようにすることです。

具体的には、マニュアルの整備や業務フローの文書化、チェックリストの活用などが挙げられます。これらを徹底することで、新人教育がしやすくなり、業務品質も安定するでしょう。

見える化と標準化が進めば、改善の成果を数字で評価できるようになるため、PDCAサイクルを回しやすくなるのも大きな利点となります。

まずは現場の現状把握からスタートし、段階的な取り組みで業務改善を図ることが重要です。

アウトソーシングの活用

物流業務を抜本的に改善する手段として、物流アウトソーシングの活用は非常に有効です。

特に、人手不足や業務の属人化、波動対応の難しさといった課題を抱える企業にとって、3PL(サードパーティ・ロジスティクス)や専門の倉庫業者との提携は、大きな効果を発揮します。

アウトソーシングを導入することで、専門知識やノウハウを持った業者による効率的なオペレーションが可能になり、自社の作業負担を大幅に軽減可能です。

また、物量の増減に応じた柔軟なリソース調整もできるため、繁忙期や新商品の立ち上げ時などにも対応しやすくなります。

さらに、自社では難しいシステム投資や設備導入も、アウトソーシング業者であれば既に整っているケースが多く、スピーディーに高品質な物流体制を構築可能です。

物流を本業から切り離すことで、経営資源を商品開発や営業活動に集中させることができ、企業全体の競争力向上にも繋がるでしょう。

テルヰでは、物流業務を完全に委託して頂けるサービス『HIGH LOGI』を提供しています。

物流業務をお任せして頂けるだけでなく、お客様の課題に合わせて物流戦略を提案し、コスト削減や在庫管理の改善に貢献することが可能です。

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物流アウトソーシングによる改善事例

物流アウトソーシングによる改善事例

小さな改善からスタートし、在庫差異を解消

とある農業機械販売業者は、通販事業の拡大に伴い在庫管理が煩雑化し、欠品や過剰在庫、誤出荷といった課題を抱えていました。

特にAmazonからは『欠品率12%以下』という要望があり、改善が急務となっていた状況でした。

同社は物流アウトソーシング企業と連携し、まずは5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)の徹底や在庫管理の可視化、作業マニュアルの整備など、小さな改善から着手しました。

業務を標準化・属人化排除した結果、在庫差異は大幅に減少し、誰でも作業できる体制が整い、物流業務改善を実現可能となりました。

これにより、正確な在庫把握とスムーズな出荷を実現し、誤出荷ゼロの運用にも近づいています。アウトソーシングは、根本的な業務改善のきっかけにもなる有効な手段と言っても過言ではないでしょう。

ピッキング業務の外部化で作業精度が劇的に向上

アパレル業界ではSKU(商品種別)が非常に多く、ピッキング作業の属人化や人的ミスが課題です。

ある企業では、これを解決するために物流業務を外部委託し、さらにRFIDタグを用いた在庫管理システムを導入しました。

入荷から棚卸、出荷までの一連の作業をスキャン一つで完結できるようになった結果、作業効率が飛躍的に改善し、人的エラーの削減にも成功しました。

従来は人手に頼っていた工程が機械的に処理されることで、作業精度が安定し、教育コスト削減も実現しています。

物流業務の一部、または全てを外部のプロフェッショナルに任せると、自社スタッフはコア業務に集中できるようになり、全体の生産性を向上することが可能です。

出荷業務を外部委託し、リードタイムとコストを同時に改善

ECアパレル事業者では、複数の業者に物流工程を分散して委託していたため、リードタイムが長くコストも増大するという課題を抱えていました。

そこで、撮影・加工・保管・出荷・カスタマー対応といった一連の業務を一つの物流拠点に集約し、アウトソーシングを実施。

その結果、煩雑だった業務フローが簡素化され、工程間のタイムロスが解消しました。また、販売リードタイムが短縮され、売上チャンスを逃すリスクが減少しました。

さらには、業務の一本化により間接コストも削減され、コストとスピードの両立を実現しています。

アウトソーシングを活用した全体最適化は、業務改善の一手として非常に有効です。

関東で物流業務改善するならテルヰ!

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テルヰでは、EC物流特化型の物流代行サービス『HIGH LOGI』を提供しており、物流業務改善を目指す企業を全面的にサポートしております。

HIGH LOGIの具体的なメリットは下記の通りです。

物流の最適化と改善提案
様々な物流課題の解決
独自の『エコクルシステム』

順を追って解説いたします。

物流の最適化と改善提案

物流業務の効率化を進める上で、物流ITシステムの導入や業務の自動化は、今や欠かすことのできない選択肢の一つです。

システムを活用することで、作業手順の平準化や人的ミスの防止、リアルタイムでの在庫可視化といった多くの改善効果が期待できます。

一方で、導入にあたっては初期投資やランニングコストが発生するほか、操作教育やアップデート対応など、運用面での体制整備も重要です。

こうした背景から、『導入したものの使いこなせない』といった懸念を抱える企業も少なくありません。

当社では、こうした導入・運用上の課題を見据えた上で、トータルでサポートする物流ITソリューションを提供可能です。

料金体系は、基本料金に加え、取扱量に応じた従量制を採用しており、企業規模や業務量に応じて柔軟にご利用いただけます。

また、業種や物流の特性に合わせたカスタマイズ提案も可能です。専任スタッフによる丁寧なヒアリングとサポート体制で、はじめてのシステム導入でも安心してスタートいただけます。

導入を検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。

様々な物流課題の解決

物流に関する悩みや課題は、企業の業種や運用体制によって千差万別であり、画一的な解決策では対応しきれないのが実情です。

例えば、『現在地に近い場所で効率的な倉庫を確保したい』『セール時や繁忙期だけ出荷能力を一時的に増やしたい』『保管スペースが不足しているため、柔軟に倉庫を拡張したい』など、そのニーズは多岐にわたります。

当社では、これまでさまざまな業界・業態の物流課題に向き合ってきた実績があり、お客様それぞれの業務特性に応じた柔軟なソリューションのご提案が可能です。

単なる業務改善にとどまらず、在庫状況の可視化によるロス削減や、リアルタイムでの運用体制の構築、最適な配送ネットワークの設計、コストパフォーマンスの高い物流戦略の策定など、実効性のある施策をトータルでご支援します。

『他社では断られた』といったケースにおいても、当社ならではの柔軟性と現場経験を活かし、実現に向けて伴走可能です。物流まわりでお困りのことがありましたら、ぜひ一度ご相談ください。

独自の『エコクルシステム』

業務効率だけでなく、環境への配慮や持続可能な社会への貢献は、いまや企業活動における重要な責務のひとつとなっています。

環境負荷を抑える取り組みは、単なるCSR(企業の社会的責任)を超え、企業価値やブランドイメージの向上、さらには消費者との信頼関係構築にもつながる要素です。

そうした背景を踏まえ、テルヰでは独自の環境対応型物流ソリューション『エコクルシステム』を展開しています。

不要となった在庫や廃棄対象商品を、わざわざ自社倉庫へ戻すことなく、当社側で直接仕分け・廃棄・買取処理を行うことで、物流コストと環境負荷の双方を最適化可能です。

従来の『捨てる』物流から、『価値を再定義する』持続可能な物流へ。エコクルシステムは、環境対応と経営合理化を同時に実現する、新しい物流の形を提案します。

環境を意識した取り組みは、企業としての信頼性や好感度を高めるうえでも大きな差別化要素です。ご興味をお持ちの方は、ぜひ下記バナーよりお気軽にお問い合わせください。

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まとめ

まとめ

物流業務改善の基本的な考え方からよくある課題、改善ポイント、改善事例について詳しく解説してきました。

物流業務を改善する上で重要なことは、しっかりと現状把握を行い、改善点を洗い出し、段階的に取り組むことです。

物流アウトソーシングを活用すれば、物流業務を自社業務と切り分けることができるので、急成長を目指すEC事業者にはおすすめとなります。

高品質なサービスと長年培ってきた課題解決力でお客様の期待に応えますので、『HIGH LOGI』のサービスが気になる方は、ぜひ下記よりお問い合わせください。

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